タイトル通り、移住するまでのお話
マガジンハウスの編集者のご一家がオーストラリアに移住を決意し、実際に移住するまでのお話。著者ご自身の生い立ちから、タイでの少女時代の話、連れ合いとの結婚後の(日本での)生活など、会話を多用して記録している。移住の10年前辺りから漠然とオーストラリア移住を考え、3年前から実際の行動を起こし、移住した。その時間的配分は、現在オーストラリアに移住している私と同じ行動様式であり、親近感を抱いた。タイトル通り、移住するまでのお話なのでその点を批判できないが、どうしても移住後どうなったかのお話がききたくなる、ちょっと欲求不満が残る本書である。装丁(和田誠氏)は、思わず手にとりたくなるノホホンとした雰囲気で、気にいっている。
毎日新聞社
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